元鮨職人に聞いた魚と料理の話 マグロ編 2

 

マグロの名の由来を書きます

マグロはもっとも古くから使われていた呼び方は「シビ」と呼ばれ、

奈良時代の文書にはその名が登場します

日本書紀武烈天皇即位前記でシビの名が書かれています又古事記万葉集等にも「シビ」の名が出てきます

日本の歴史の中で長く使われています、「シビ」という言葉の意味は定かではありませんが繁肉(ししみ)から来たといわれています

マグロと呼ばれるようになったのは江戸時代中期で当時の文献によるとマグロは 関東地方の方言で「目黒」又は「真黒」と書かれていました

「目黒」は目が黒いから目黒と書かれ、「真黒」は身が黒ずんだ赤色だからと諸説あります 今では「鮪」と書かれますが、魚の中の魚で有るで「鮪」という字になったという説と 鮪の文字の有に「広い範囲を囲む」という意味があり、広い範囲を回遊するので「鮪」になったという説もあります

余談ですが読売新聞によりますと、 2020年の太平洋クロマグロの漁獲枠が6%増え5182トンになるという記事が掲載されていました 台湾から300トン分の漁獲枠を譲り受ける暫定処置をきめたということです 2020年のクロマグロ漁獲枠が若干増えることになりますが2020年限りであり 2021年以降は2020年の会合で協議されるようです、私個人としてはこの先漁獲枠が増えることを期待したいです

私は個人的にはマグロは刺身が一番だと思っています、その中でも中トロが大好きです、あとはやはり鮨ですね 鮨を注文するときは赤身のズケから始めます、刺身は中トロですが握りは赤身のズケですね

赤身のズケの作り方

醤油 3・酒 1・みりん 1・マグロ柵

ズケダレから作ります、鍋に酒・みりんを入れコンロの火をつけますこの時あまり強火にしない強火にするとみりんが焦げて苦くなります しばらくすると酒・みりんに火がつきます(アルコールをとばすためです)火が勢いよく上がりますので注意して下さい 火が消えたら弱火にして醤油を足し2分位弱火で煮たら火を止め冷まします、 充分に冷ましたらマグロ柵を漬けます 柵の大きさにもよりますが30分から1時間くらいです 刺身用に切られたマグロの場合15分くらいでもいいです 柵の場合は出来れば熱湯で霜降りするとマグロの身の柔らかさと味が保てます

マグロのズケ丼

ズケマグロ・大葉・刻み海苔適量・白ごま少々・ご飯(酢飯)・ズケダレ少々・わさび ズケマグロはすしネタのように切り分け丼にいれたご飯(酢飯)の上に乗せズケダレをかけ大葉を千切りにしてマグロの上にのせ刻み海苔と白ごまをかけて出来上がりです この丼に納豆を足せば納豆ズケ丼・とろろを足せばとろろズケ丼になります

マグロとアボカドの和え物

マグロ・アボカド・長芋・刻み海苔・わさび

マグロは1センチくらいのサイコロ状に切り、アボカドも皮と種をとりサイコロ状に切る 長芋は酢水につけてから 適当な大きさに千切りにする マグロ・アボカド・千切りにした長芋を和え器に入れ刻み海苔をのせて わさびを適量添える アボカドの脂肪分がマグロにとてもよく合いトロのような風味になります、お酒のつまみに最適です

マグロの辛子衣揚げ

マグロ柵(400g位)・小麦粉適量・辛子衣(卵1個・小麦粉1カップ強・酒大匙3・溶き辛子大匙3・砂糖大匙1/2・塩適量・水適量)・揚油適量 辛子衣の材料を混ぜ、マグロは柵を1/4に切り小麦粉をまぶして辛子衣をつけて中温に熱した油でカラリと揚げます 揚げたマグロをお皿に乗せレモンなどをお好みで添えて出来上がりです マグロは色

が少し変わってしまったものでも使えます、又、辛子衣は鮭や青魚にも合います